OB・OGの皆様、こんにちは。今週、発表司会者が体調不良であったため、もとはしが担当させて頂きました。第11回目の発表の報告をさせていただきます。まず始めに個人テーマ「建築」ではかつてヨーロッパの一国のドイツでは木造の建造物が一般的であり、現代では''木組みの家街道''として、また文化遺産として保護されている地域もある。しかし、ヨーロッパは石の文化と言われている。では、なぜ石の文化であり森林面積も日本と比べると少ないヨーロッパ・ドイツに木造の建造物が多いのかを考察しました。そして「石の文化と言われているドイツに木造建築が多いのは、日本のようにほとんどが木材という建築方法ではなくヨーロッパの特色である石の文化をうまく取り入れた建築方法と、ドイツの森林の優れた管理方法により木造建造物が多い」と主張し、ディベートを行いました。フロア側からは、「ハーフティンバーは日本における権威を強調する平城などといった城郭に近いものだとあるが、この技法は地方貴族や地主の家の建築方法で一般の家庭の家では技法を使うことを禁じられたりしなかったのだろうか。」「石の文化というとギリシャのイメージだったが、原稿の写真を見るとドイツの石の文化はギリシャに対し全く異なっている。それはなぜか」「ドイツに木造建造物が多いのは、以前 安達先生も仰ってたようにドイツか地震が少ない国であるから木造でも建物を建てることが可能なのではないか。」「ドイツに木造建築が多いのは、木材がデザイン形式を守りながらも技術的にも簡単でさらに費用がかからないからという点が一番の理由なのではないか。」「日本は高温多湿なので通気性に優れているという点も、日本に木造建築が多い理由ではないか。また、石造建築は地震の多い日本では崩れ易いし、その後の石の処理も木より時間と労力がかかると考える。」「森林官があこがれの職業になっていることにより更に林業が盛んになり、木材の生産が多くなったのも理由の一つではないか。」といった意見や質問がありました。安達先生からは、「木材が多いのと石の文化を融合するとなぜ木造建築物ができるのか」「石の文化というわりには石も少ないがなぜ」などのお言葉を頂きました。そして評決の結果、フロア側の勝利となりました。次のテーマ「合唱」では、宗教音楽の傑作であるヨハネス・ブラームスの【ドイツ・レクイエム】、ジュッベッセ・ヴェルディの【レクイエム】がなぜ教会での演奏に縛られなかったのか、当時の時代背景や作曲者について踏まえながら考察しました。そして、「レクイエムは本来神聖なものであるはずだが、ヨハネス・ブラームスの【ドイツ・レクイエム】、ジュッベッセ・ヴェルディ【レクイエム】 は共に世俗的なオペラ・ハウスや教会なので演奏されている。もちろん時代的にキリスト教が世俗化していたことも要因ではあるが、より大きな要因は楽曲を作る過程・経緯や作曲者の遍歴が一般的な市民にも受け入れやすかったからではないか。」と主張し、ディベートを行いました。フロア側からは、「主張に関して、協会での演奏を許可するのは協会側であったとしたら、いくら市民が楽曲を受け入れても、協会で演奏するということは難しいことなのではないか。この当時は、「協会での演奏」は協会側が許可を下ろして初めて実現するものだったのか?」「オペラ・ハウスは俗臭ふんぷんたる場所であるとあるが、そういった場所で神聖な宗教音楽(レクイエム)を演奏することに作曲者または聴取からなぜ反対されなかったのか。」「既存の社会の枠組みに縛られることをよしとせず、信仰を初めとする様々な自由が勝ち取った市民社会の動きを濃厚に映し出した作品だからではないか。」といった意見や質問がありました。安達先生からは「主張にある遍歴とはどういう意味なのか?」「作曲家が世俗的だったから曲も世俗的で受け入れやすいのではないか。」などといったお言葉を頂きました。そして評決の結果、発表者側の勝利となりました。以上で第11回ゼミ報告とさせていただきます。
OB・OGの皆様、こんにちは。
今週、発表司会者が体調不良であったため、もとはしが担当させて頂きました。
第11回目の発表の報告をさせていただきます。
まず始めに個人テーマ「建築」ではかつてヨーロッパの一国のドイツでは木造の建造物が一般的であり、現代では''木組みの家街道''として、また文化遺産として保護されている地域もある。しかし、ヨーロッパは石の文化と言われている。では、なぜ石の文化であり森林面積も日本と比べると少ないヨーロッパ・ドイツに木造の建造物が多いのかを考察しました。
そして「石の文化と言われているドイツに木造建築が多いのは、日本のようにほとんどが木材という建築方法ではなくヨーロッパの特色である石の文化をうまく取り入れた建築方法と、ドイツの森林の優れた管理方法により木造建造物が多い」と主張し、ディベートを行いました。
フロア側からは、「ハーフティンバーは日本における権威を強調する平城などといった城郭に近いものだとあるが、この技法は地方貴族や地主の家の建築方法で一般の家庭の家では技法を使うことを禁じられたりしなかったのだろうか。」
「石の文化というとギリシャのイメージだったが、原稿の写真を見るとドイツの石の文化はギリシャに対し全く異なっている。それはなぜか」
「ドイツに木造建造物が多いのは、以前 安達先生も
仰ってたようにドイツか地震が少ない国であるから
木造でも建物を建てることが可能なのではないか。」
「ドイツに木造建築が多いのは、木材がデザイン形式を守りながらも技術的にも簡単でさらに費用がかからないからという点が一番の理由なのではないか。」
「日本は高温多湿なので通気性に優れているという点も、日本に木造建築が多い理由ではないか。また、石造建築は地震の多い日本では崩れ易いし、その後の石の処理も木より時間と労力がかかると考える。」
「森林官があこがれの職業になっていることにより更に林業が盛んになり、木材の生産が多くなったのも理由の一つではないか。」といった意見や質問がありました。
安達先生からは、「木材が多いのと石の文化を融合するとなぜ木造建築物ができるのか」
「石の文化というわりには石も少ないがなぜ」などのお言葉を頂きました。
そして評決の結果、フロア側の勝利となりました。
次のテーマ「合唱」では、宗教音楽の傑作であるヨハネス・ブラームスの【ドイツ・レクイエム】、ジュッベッセ・ヴェルディの【レクイエム】がなぜ教会での演奏に縛られなかったのか、当時の時代背景や作曲者について踏まえながら考察しました。
そして、「レクイエムは本来神聖なものであるはずだが、ヨハネス・ブラームスの【ドイツ・レクイエム】、ジュッベッセ・ヴェルディ【レクイエム】 は共に世俗的なオペラ・ハウスや教会なので演奏されている。
もちろん時代的にキリスト教が世俗化していたことも要因ではあるが、より大きな要因は楽曲を作る過程・経緯や作曲者の遍歴が一般的な市民にも受け入れやすかったからではないか。」と主張し、ディベートを行いました。
フロア側からは、「主張に関して、協会での演奏を許可するのは協会側であったとしたら、いくら市民が楽曲を受け入れても、協会で演奏するということは難しいことなのではないか。この当時は、「協会での演奏」は協会側が許可を下ろして初めて実現するものだったのか?」
「オペラ・ハウスは俗臭ふんぷんたる場所であるとあるが、そういった場所で神聖な宗教音楽(レクイエム)を演奏することに作曲者または聴取からなぜ反対されなかったのか。」
「既存の社会の枠組みに縛られることをよしとせず、信仰を初めとする様々な自由が勝ち取った市民社会の動きを濃厚に映し出した作品だからではないか。」といった意見や質問がありました。
安達先生からは「主張にある遍歴とはどういう意味なのか?」
「作曲家が世俗的だったから曲も世俗的で受け入れやすいのではないか。」などといったお言葉を頂きました。
そして評決の結果、発表者側の勝利となりました。
以上で第11回ゼミ報告とさせていただきます。