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夏合宿 報告 個人発表「映画」

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1ミツザワ時計 2019/09/14 01:36 電話3PC PC

合宿報告 個人発表「映画」

 今年の軽井沢夏合宿、個人発表「映画」の司会を務めさせて頂きました。三津澤です。

 第二次世界大戦の終戦から今年の8月5日で74年が経ったことに関連し、今発表では戦争がもたらした映画の危機を踏まえつつ、『怪人博士マブゼ』について考察をしていきました。
(『怪人博士マブゼ』(原題:Das Testament des Dr.Mabuse)は、1993年フリッツ・ラングによって作られた映画で、『ドクトル・マブゼ』と『M』2作の続編としての作品です。)

 発表者は、フリッツ・ラング作『怪人博士マブゼ』がナチスによって上映禁止になった理由が、「マブゼが催眠術を用いて人々を騙すという描写が、ヒトラーの行っていた恐怖政治を暗示し、また、国民を騙し支配しているという類似点の発覚から、ヒトラーへの反発を恐れたためではないか」と主張しました。

 そしてこの主張に対し、以下のような意見が挙げられました。

 @【意見】催眠術という描写が類似していたためではなく、マブゼというキャラクターの思考がナチスのものと似ていたため、上映禁止にされたのではないか。
 >【発表者】催眠術は「犯罪意識(思考)」というマブゼの行ったものの一つであったため、主張のニュアンスにはそれが含まれています。

 A【意見】この映画はドイツのみならず、日本でも上映禁止になったという。そのため、単にスリラー要素が観客に過度な不安を与える可能性があったから上映禁止になったのではないか。
 >【発表者】日本で上映禁止になった理由については、ヒトラーが関係しているか分からないが、スリラー要素については、観客も承知の上で観ていたと考える(『怪人博士マブゼ』が続編であるため)。

 B【意見】2作目であるこの映画が、その理由で上映禁止にされたのであれば、1作目から禁止されるはずなのではないか。
 >【発表者】初期の作品は、「作り物」つまり娯楽の1つとして観られていたと考える。また、1931年の『M』では、政治的内容であれ「M」というタイトルから「Murder」が連想されるため、改名もされたそう。

 C【意見】一味と警官隊の激しい打ち合いや、一味の多くが射殺される描写、狂ってしまったバウムなど、様々な恐怖が人々に不安を与えると考えられたため、上映禁止になったのではないか。
 >【発表者】以前の発表で出てきた映画「カリガリ博士」でも扱ったように、1931年、32年に公開されたスリラーに続いて作られたため、人々には好まれていたのではないか。
 >【意見】人々が射殺する・されるシーンについて、人々は抵抗はなかったのか。
 >【発表者】『M』の主人公は実在した殺人鬼をモデルにしていた。そのため、この映画での「人々が一度に殺される」という描写に、人々は慣れていたのではないか。
 >【意見】それでは、その「人々を射殺する」という描写から、戦争を連想させる可能性があったのではないか。
 >【発表者】当時人々は、ナチスが人々を虐殺していたということを知らなかったため、戦争を連想していたとは考えにくい。

 D【意見】ヒトラーを思わせる要素というより、人々に犯罪を促すような内容が原因なのではないか。
 >【発表者】「犯罪を促す」という危機より、ナチスに関する内容の方が危ないと見られていたため、その原因はそこまで大きく関係していないのではないか。

 このようにディベートが進められ、結果、発表者の勝利となりました。

 また、芸術も良いものが多いが、モチーフが極端なものが多かったり、この映画についてもそうだが、狂人と非狂人の差とはなんなのか、その区別はどうつくのか、といったお言葉を先生からいただきました。

 以上で、2019年度夏合宿、個人発表「映画」の報告とさせていただきます。

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